講座からのメッセージ

 小児歯科学講座では、学部学生および大学院生への小児歯科学に関する講義および実習を担当するとともに、歯学部附属病院小児歯科において小児患者の歯科治療と小児歯科学関連の研究を行っています。

スタッフ

職名氏名E-mail(@以下はdent.osaka-u.ac.jp)
教授仲野 和彦nakano.kazuhiko.dent@
准教授大川 玲奈
特任准教授Jinthana Lapirattanakul
講師 
助教大継 將寿 
助教鋸屋 侑布子
助教門田 珠実

研究の概要

1.小児・思春期におけるう蝕および歯周病に関する臨床的研究

2.う蝕抑制をめざしたう蝕原性細菌に対する分子生物学的研究

3.口腔細菌の及ぼす全身疾患に対する病原メカニズムに関する研究

4.口腔細菌の伝播に関する研究

5.骨系統疾患に起因する口腔症状改善をめざした基礎的・臨床的研究


 当教室では、乳幼児期から思春期にかけての歯科疾患のうち、「う蝕」および「歯周病」に対する基礎的・臨床的研究を行っています。特に、う蝕原性細菌であるStreptococcus mutansに関しては、その表層構造物の病原性への関連を分子生物学的手法や実験動物モデルを用いて検討しています。一方、歯周病に関しては、分子生物学的手法を用いて、乳幼児期からの歯周病原性細菌の定着に関してや母子における細菌種の分布などを経時的に分析するとともに、歯周疾患発症高リスク者の予知法の開発を目指した研究を行っています。  小児歯科臨床においては、全身疾患を有する患者の治療を行うことがあり、特にある種の先天性心疾患を有する小児の歯科治療を行う際、感染性心内膜炎発症予防のための抗生物質の術前投与の必要性はよく知られています。当教室では、感染性心内膜炎を罹患した患者の血液や弁組織、さらには同患者のプラークから口腔レンサ球菌を分離し、その性状の分析を行っています。また、近年取りざたされている口腔細菌と全身疾患の関わりについては、実際に心臓血管手術で摘出されたサンプルを用いた分析を行っています。最近では、循環器系に加えて脳血管系における口腔細菌の影響の分析を進めています。さらに、小児・思春期の患者が実際に口腔内に保有している口腔細菌叢を詳細に分析し、う蝕や歯周病さらには全身疾患を引き起こす可能性が高い菌株を保有する対象の簡易同定法の確立を目指してます。