教室からのメッセージ

 口腔生理学講座では、顎口腔機能やその異常に関与する脳・神経機構を明らかにする研究をあらゆる角度から行ない、他の研究の“糸口”となりかつ歯科臨床に還元可能な研究成果を目指しています。

スタッフ

職 名氏 名E-mail(@以下はosaka-u.ac.jp)
教 授加藤 隆史kato.takafumi.dent@
准教授豊田 博紀toyoda.hiroki.dent@
講 師片桐 綾乃katagiri.ayano.dent@

研究の概要

 口腔生理学講座では、歯科臨床における顎口腔機能(咀嚼・嚥下、味覚認知など)やその異常(睡眠時ブラキシズム、口腔顔面痛、閉塞性睡眠時無呼吸症候群など)の生理学的機序、さらにその脳・神経機構を明らかにする研究をヒト及び動物の両面から進め、他の研究の“糸口”となり、かつ歯科臨床に還元可能な研究を推進しています。
 臨床歯科医学における治療の最終的な目的は、顎口腔系感覚・運動機能の回復や維持を図ることです。顎口腔系の感覚・運動機能を司る三叉神経系は、他の脳神経系や脊髄神経系とは異なる特異性が認められています。したがって、顎口腔系の機能(咀嚼・嚥下、痛覚、味覚認知など)の生後発達や障害からの回復、さらに、末梢・中枢神経系の機能変化や疾患による機能異常、例えば睡眠と関わる機能異常(睡眠時ブラキシズム、口腔顔面痛、閉塞性睡眠時無呼吸症候群など)などの病態生理機構の解明は、歯科臨床において極めて重要なテーマです。
 しかし、このような全身機能と顎口腔機能に関する生理学的な研究は少なく、その機序やメカニズムは不明です。本研究室では、ヒトの機能データの分析から生理学的な機序の糸口を見つけ、さらに実験動物において神経生理学的・行動学的・免疫組織学的な実験により生理学的機構を明らかにしながら、臨床と基礎をつなぐ顎口腔機能の研究を進めます。
 本研究室では、臨床教室に所属して上記の研究に関わる大学院生のほか、顎口腔機能障害のメカニズムに関心をもつ若手教員や学部学生と研究をすすめています。また、基礎研究に没頭したい大学院生・学生の研究参加も歓迎します。