口腔外科腫瘍学

[ 編集者:歯学部・歯学研究科   2018年10月1日 更新 ]

対象(授業開始)

歯学部3年生

授業概要

 口腔外科学第二教室の授業項目は、手術学、抜歯学、顎顔面の炎症、良性腫瘍、悪性腫瘍、血液疾患、神経性疾患、感染対策で、この他に教員、非常勤講師がadvanced の内容と最近のトピックスを紹介する。以下主な項目ごとに概説する。

【手術学】:手術学総論では手術療法のもつ意義、手術を行うために必要な消毒・滅菌法、手術器具とその使用法、止血法、切開と縫合法等を解説する。また、手術学各論では顎口腔領域の各種疾患についての手術法を講義する。そのなかで、まず手術を行う視点で手術に必要な口腔顎顔面の解剖を概説し、そののち口腔腫瘍に対する手術、再建外科の基本と救急処置に必要な手術手技について述べる。口腔外科で取り扱う歯科用インプラントに関して、植立手術手技だけでなく、インプラント植立の前処理を含めて講義する。さらに、補綴前処置としての口腔前庭形成手術、顎骨の劣成長に対する仮骨延長術についても解説する。

【抜歯学】:抜歯の適応症を示し、抜歯の禁忌症、偶発症ならびに抜歯創の正常治癒過程を解説する。これらの理解の上に抜歯に必要な器具とその使用法を学習させ、抜歯術の概念を理解することを目標とする。

【顎顔面の炎症性疾患】:歯性感染症は骨へ波及することで骨炎、急性・慢性顎骨骨髄炎、また、軟組織へ波及することで膿瘍や蜂窩織炎を生ずる。これらの病変と、炎症の波及経路、それに伴う症状の推移を中心に述べる。口腔顎顔面領域の炎症に対する化学療法剤の使用上の基本的な考え方、薬剤の選択、投与経路、投与期間、副作用につき説明する。

【腫瘍】:腫瘍総論では、顎顔面に発生する良性上皮性、良性間葉性、悪性上皮性、悪性間葉性腫瘍を分類し、腫瘍の全体像を把握できるようにする。発癌、浸潤、転移のメカニズムについては、最新の知見を紹介する。頭頸部悪性腫瘍の病期分類としてのTNM 分類を理解できるようにする。各論では、口腔顎顔面領域で発生する良性腫瘍、悪性腫瘍の臨床所見、画像診断、治療法と予後を講義する。悪性腫瘍の治療では、まず癌患者に対するインフォームドコンセント、癌告知の問題をとりあげる。治療法として、手術、放射線治療、抗癌剤による化学療法(動注療法を含む)、分子標的治療、遺伝子治療、新規放射線治療、疼痛対策について言及する。

【歯原性腫瘍】:歯原性腫瘍の大部分は良性腫瘍で、歯原性上皮からなるもの、歯原性上皮に歯原性外胚葉性間葉組織を伴うもの、歯原性の外胚葉間葉組織で歯原性上皮を含むものに大別されている。エナメル上皮腫は、歯原性腫瘍のなかでも頻度が高く重要な腫瘍である。エナメル上皮腫を中心として、歯原性腫瘍全般の臨床的ならびに画像診断、病理組織診断、治療法について講義する。

【血液疾患】:出血性要素、赤血球系、白血球系の血液疾患を理解することは、観血的処置頻度の高い口腔外科においては極めて重要である。止血検査をはじめとする血液検査、止血剤、血液疾患の治療について解説する。

【感染対策】:近年、新たな感染症の流行、耐性菌の蔓延を受けて、院内感染の重要性が認識されその対策が必須となっている。手術学総論の授業の中で、病院感染微生物、感染症法、消毒、対策について概説する。

学習目標

一般目標(GIO)

種々の口腔外科疾患に対して質の高い医療かつ患者本位の医療を実施できるようになるために、スムーズな問診聴取、正確な病態把握、診断、適切な治療、予後の観察を行うのに必要な知識、態度・習慣、技能を修得する。

行動目標(SBOs)

【1】頭蓋骨、咀嚼筋、脈管系、三叉神経と顔面神経、顎関節、口腔粘膜の構造と機能を説明する
  (想起)

【2】エックス線、CT、MRI 等の画像検査の種類を列挙し、適応を説明する(想起)

【3】エックス線、CT、MRI の画像を読影する(技能)

【4】診断に必要な画像検査を説明する(想起)

【5】血液検査、循環器検査、呼吸器検査の意義を説明する(想起)

【6】血液検査、循環器検査、呼吸器検査の結果を説明する(解釈)

【7】静脈注射、筋肉内注射、皮下注射、皮内注射を体験する(態度・習慣、技能)

【8】インフォームドコンセントの意義と重要性を説明する(想起)

【9】医療面接で正確に患者情報を聴取し、記録する(態度・習慣)

【10】頭頸部の診察にてバイタルサインを含む患者情報を収集する(態度・習慣、技能)

【11】手術・麻酔を行う上で必要な止血能、感染症の他、全身状態(肝機、腎機、内分泌機能など)
  について評価する(解釈)

【12】適確な診断と治療方針を立てる(問題解決)

【13】術野、術者手指の消毒、ガウンテクニック、手袋装着などの清潔操作を実施する
  (態度・習慣、技能)

【14】手術に必要な全身麻酔、静脈内鎮静、局所麻酔の目的を説明する(想起)

【15】抜歯で必須となる局所麻酔の手順と合併症を説明する(解釈)

【16】口腔外科処置(抜歯、切開・剝離・縫合・止血時)に必要な器具・機材を列挙する(想起)

【17】口腔外科処置(抜歯、切開・剝離・縫合・止血時)の手技を説明する(想起)

【18】口腔癌、歯原性腫瘍、良性腫瘍、腫瘍類似疾患、前癌病変、歯性感染症、特異性炎、神経性
  疾患、血液疾患、心因性疾患の種類を列挙し、それぞれの特徴、治療法を説明する(想起)

【19】周術期に用いる薬物の作用機序ならびに副作用、相互作用を説明する(解釈)

【20】浸潤麻酔、伝達麻酔、抜歯、口腔内消炎手術などの口腔外科処置を体験する
  特に、浸潤麻酔は無痛的な麻酔法を実施する(態度・習慣、技能)

【21】デンタルインプラントの特徴、目的を説明する(想起)

【22】デンタルインプラント埋入に必要な診察、検査、手術手技、合併症を説明する(解釈)

【23】標準的予防策、院内感染対応、針刺し事故対応などの医療安全対策を実施する
  (態度・習慣、技能)

学習方略

No 行動目標
(SBOs)
種類 人的資源 物的資源 時期 時間
場所 媒体(メディア)
1 【1】【2】【5】【6】【8】【11】【12】【14】~【19】【21】【22】 講義 教員 講義室 パソコン、プロジェクタ 3年生後期-4年生前期 58
2 【3】【4】【7】【9】【10】【13】【20】【23】 実習 教員、学生 実習室 外科治療器具 4年生前期 7
3 【1】~【23】 臨床実習 教員、コ・デンタルスタッフ、患者 診療室   5年生後期-6年生前期  

詳細(KOANシラバス)

「準備中」

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