服部 由依さん (R4インタビュー時 3年生)

 なぜ歯学分野へ進もうと思われましたか?

 体の健康はお口からという言葉があります。この言葉を聞いたとき、私も人々のお口の健康を守るお手伝いをし、より、みなさんを健康な状態にしたいと感じたからです。私は両親が歯科医師であり、幼い頃から歯科領域が身近にあったという環境的要因も大きいとは思いますが、実際に歯学部に入ってからも、学ぶ内容が歯科を中心にすることなので身近な話題であり大変興味深く、より一層意欲的に学習できています。
 また、大阪大学歯学部は、日本で最高峰の歯学部であり、歯科医師になるにあたって、最先端の技術や研究を学べる環境が整っていると感じたので、志望しました。そう感じた理由としては、大阪大学には、国立総合大学で唯一の歯学部附属病院があるということや、教育方針である「医学的歯科」の考え方にも魅力を感じたということが挙げられます。実際に入ってみて、本当に学校の設備や先生、周りの学生のレベルの高さに圧倒されています。


 いま歯学部で学んでいて最も興味がある、面白いと思った研究はどのようなものですか?

 私が現在、個人的に興味深く感じているのは、予防歯科学です。なぜ甘いものを食べるとむし歯ができやすいのか?酸はなぜ歯を溶かすのか?お砂糖の入っていない炭酸水は歯に悪いのか?など、講義中に提示される問題文を挙げればキリがありません。このようなことを、過去に学んだ知識を総動員させて考え、今後の歯科領域でキーワードとなる「予防歯科」を学ぶという内容が、基礎的ながら重要な知識を学んでいるように思えて、楽しいと感じたからです。
 また、大阪大学歯学部3回生では、基礎配属実習という、学生個人個人が基礎系の研究室に配属されて、先生のサポートを受けながら研究に取り組む実習が行われています。私はここで、研究を進める上での思考回路やプロセスを実体験として学ぶことができ、非常に興味深く感じました。それだけではなく、もちろん、実験の精密さや効率も求められ、実験のスキルが必要であることも、実際に研究に携わることで痛感しました。臨床の研究ではないので、この研究内容が将来に直接繋がる人はあまりいないかもしれませんが、この実習によって有意義な時間を過ごせた人は多いのではないかと感じています。


 将来挑戦してみたいことや仕事でしたいこと、研究してみたいことなどをお聞かせください。

 将来の自分の姿については正直、まだ深く考えられていませんが、目下のところは卒後は一年間研修医として学び、歯科医師として勤めようと考えています。ただ、臨床の現場にあたることで研究したいことが明確になってきたら、研究をするために大学に戻るかもしれないとも考えています。つまり、現在のところは研究者になりたいとまでは考えておりませんし、先ほど申し上げた研究室配属の実習を経験して、いろいろな意味で私が将来研究者になれるかどうかも分かっておりません。しかし、その分、多くの可能性を視野に入れて行動するようにしています。「自分にとっては将来絶対関係ないことだからやらなくていいや」などという考えは極力せずに、吸収できるものはなんでも吸収しておこうという心持ちで動くようにはしています。歯科医師になりたいと思ってここに来たので、最低でも一人前の歯科医師にはなるつもりではありますが、それ以外に関しては、それほど早いうちには道を決め切らず、ある程度の余裕を残しておこうとも考えております。


 受験の時はどのような勉強方法でしたか? また、歯学部を目指す受験生にアドバイスがあればお願いします。

 大阪大学の歯学部に行きたいと考え始めたのは高2の夏でした。まずは基礎を固めることが先決なので、自分が持っている問題集を何度も解きました。3年生になると阪大の赤本を買い、①最低でも二周するとして、いつまでに赤本演習を終わらせるのか?②そのためには1日どのくらい解かねばならないのか?③立てた計画通りにただただ実行。というこの3つをひたすら行いました。受験勉強は、計画を立てることが全てだと考えているので、ぜひとも実行してみてください。ちなみに、私は1日のタイムスケジュールを頻繁に変更するので、一度書いたら消し跡が残ってしまう紙媒体のスケジュール帳よりも電子媒体のものの方を好んでおり、中でも、Appleの標準のカレンダーよりも簡素で分かりやすいGoogleカレンダーを愛用していました。よかったら参考にしてください(笑)
 ご一読くださりありがとうございました。頑張る皆さんを応援しています!