
ご自身の進路として、歯学分野へ進もうと思われた理由を教えてください。
永久歯が生えだした頃のことです。二重歯列に親が驚いて歯科医を受診、その先生に小児矯正歯科を紹介され、それ以降、当時「歯列育矯正」といわれた拡大装置による治療を受けました。永久歯が生えそろってからも定期的にプロフェッショナルケアを受け、美容院と同じように歯医者さんに通っていたことに加え、家族のインプラント治療や水平埋伏歯の抜歯などもあって、歯の治療について興味があったからです。
いま歯学部で学んでいて最も興味がある、面白いと思った研究はどのようなものですか?
サメの歯のようにヒトの歯も生え変わるなら歯医者はいらなくなる、と講義で話された先生がいらっしゃいました。印象に残る言葉だったのですが、最近、「歯」が生える再生医療薬が開発され、「先天性無歯症」に対して治験が始まったというニュースも知り、新たな治療選択肢になるのではと興味を持っています。また、基礎配属実習では口腔細菌学教室に所属していたのですが、口腔内細菌叢と腸内細菌叢の関係や疾病への影響なども関心のある領域です。
現時点で、卒業後はどのような進路を考えていますか。
現時点では歯科医として独り立ちできるよう、大学病院等での勤務を希望しています。その後に、開業も考えていますが、再生医療等の研究者、歯科領域の医療機器メーカーでの研究開発、など、社会に貢献し、かつ、自身がやりがいをもてることを模索していきたいです。
大学生活で、勉学以外に楽しんでいる趣味やサークル、クラブがあれば、おしえてください。
歯学部の野球部にマネージャーとして所属しています。野球のことはよく知らなかったのですが、部活を通じて詳しくなりました。同じ歯学を学ぶ先輩・後輩の考え方は参考になりますし、有用な情報も得られます。他校との交流もよい機会になっています。おかげで部活を楽しめていることが有難いです。またスキー部も兼部しています。
受験の時はどのような方法で勉強をしていましたか。また、歯学部を目指す受験生にアドバイスがあればお願いします。
現役の頃は夏まで部活(バレーボール)や学校行事に熱中していて出遅れた感がありました。予備校に入学し「何とかなると思っていてはいけない!」と心を新たにし、苦手なところをなくすよう、練習問題や模試を活用していきました。浪人の1年は私にとって貴重で、現役の頃にまぐれで受かって阪大歯学部に入学していたら、今のように勉学に向き合っていなかったのではないかもしれないとも思っています。たかが受験勉強、されど受験勉強。まっすぐに向き合って、自身のウィークポイントを減らすように努めてみてください。
阪大歯学部に来たら、こんな楽しいことや素晴らしい経験ができるよ・・といったような、受験生にアピールできるポイントをおしえてください。
先生方の講義・研究のレベルの高さを実感しています。また、素敵な友人たちに恵まれ、勉学以外に必要なことも楽しく学べています。入学されたらお声がけください。皆さんとの出会いもまた大切な機会です。