教室からのメッセージ

 顎顔面口腔病理学講座(旧口腔病理学教室)では、「硬組織」班と「軟組織」班の大きく2つの研究班に分かれて研究を進めています。さらに、口腔領域の病理診断レベルの向上とスペシャリストを育成するために、臨床科と合同のカンファレンスやトレーニングを行っています。

スタッフ

職名氏名E-mail(@以下はosaka-u.ac.jp)
教授豊澤  悟toyosawa.satoru.dent@
講師佐藤 淳sato.sunao.dent@
講師宇佐美 悠 usami.yuu.dent@
助教廣瀬 勝俊 hirose.katsutoshi.dent@

研究の概要

1.石灰化マトリックス蛋白質の機能と病的意義に関する研究

2.骨腫瘍およびその類似疾患の分子病理学

3.石灰化と血管に関する研究

4.唾液腺および扁平上皮の幹細胞と癌化に関する研究

5.口腔腫瘍の予後因子に関する臨床病理学的検討


  「口腔領域の病理診断」:口腔病理学教室の臨床面での役割として病理組織診断があり、附属病院検査部で行われている日常の病理検査や、術中迅速病理検査において協力体制をとっています。口腔領域の病理診断で重要なことは、口腔を全身の一臓器として捉えることであり、口腔病理専門医になるためには全身病理に関する知識を習得することが必須であります。われわれは、病理診断レベルの向上と若手スペシャリストを育成するために、学内においては日常の病理診断を通じてトレーニングするとともに、難症例について口腔外科や放射線科と合同カンファレンスを行い、臨床的な側面からも疾患を理解し、病理診断の糧としています。学外では、日本病理学会や近畿支部学術集会、大阪病理研究会などに積極的に参加し、シンポジウムや特別講演、講習会などの企画も担当しています。また、医学部や市中病院の病理部とも連携がとれるようにしており、全身病理の研鑽を積むための研修の場とさせて頂いたり、お互いに症例のコンサルテーションを行うことにより、診断レベルの向上を図っています。特に口腔は、歯に関連する特異的な病変が発生する領域であり、歯原性腫瘍や歯原性嚢胞の診断に関するコンサルテーションを多く受けています。その他の活動としては、日本口腔病理学会において、全国の若手口腔病理医教育の一環として、スライドセミナー「顎骨の線維-骨性病変」を開催しています。