【卒業年】
 1996年
【現在の所属】
 広島大学大学院医系科学研究科
 教授


歯学部を受験された経緯を教えてください。

 現役生の時には神戸大学を受験しました。浪人したので京都大学を目標に勉強していましたが、少し手が届かず大阪大学を受験することにしました。大阪大学には様々な理系学部がありますが、医療系に少し興味があったこと、ならびに、親からの勧めもあり歯学部を受験することにしました。このように、「どうしても歯学部志望」ではなかったのですが、今となっては「歯学部はいいところですよ」と答えています。


卒業後、大学教員としてのキャリアパスを選ばれた理由を教えてください。

 家族や親類に医療系人材がいなかったので、歯科医師としての将来がなかなか明確になりませんでした。そのような中で歯科医療界を十分に知ると言う意味も含めて大学院へ進学することも一つの選択肢でした。学生時代に体育会硬式野球部に所属していたご縁で村上秀明先生とつながり、大学院に進学しました。進学後も、将来としては開業医として地域医療に貢献することを考えていましたが、海外研究留学を経験し、世界の研究者とつながれたことを始め、毎日の刺激的な生活を送っているうちに、大学での研究、教育、臨床が自身の生活の一部となって、現在に至っています。


大阪大学を離れ、母校のことをどのように考えていらっしゃいますか。

大阪大学歯学部は、世界を牽引する人材を養成し、最先端の歯学研究を行う歯学研究教育機関です。世界の歯学部や生命科学研究機関は大阪大学のことを見ていますし、日本の各大学歯学部はその大阪大学歯学部を越えるべく研鑽を積んでいます。私も母校越えを目指すべく日々精進しています。大阪大学にはその大きな壁となる役割があると思っています。総合大学である環境、豊富な人材などを活かしながら、今後も世界有数の教育、研究、臨床を提供する機関であり続けるべきだと思っています。

 


大阪大学歯学部を目指す高校生・受験生のみなさんへエールをお願いいたします。

 「歯学部はいいところですよ」これは自信をもって伝えることが出来ます。特に大阪大学歯学部には、臨床はもちろん、研究、教育が充実しており、学生時代にもどこかで「世界」を見ること、触れることができます。世界を経験することで視野が広がり、自分が成長できる機会を得ることが出来ます。また、大阪大学は日本有数の総合大学であるため、歯学系以外の職業の方ともつながることが出来ます。大学生はその先の人生を決める重要な時期です。その時期を大阪大学歯学部で過ごすには「いいところ」だと思います。