
ー歯学部を志望したきっかけを教えてください。
物心ついた時から、漠然と医療系の仕事に就くことを考えていました。親族に医者や歯医者はいなかったため、他にも選択肢はありましたが、自分が医療系の仕事以外についている姿はあまり想像できませんでした(笑)
高校に入学しそろそろ本格的に進路を決めなければ、、と思っていた最中、たまたま近所に住んでいる歯科医師の方に歯医者という職業の魅力を伺い、「まさに自分が求めていた理想の職業だ!」と感じて歯学部を志しました。
ー歯学部で実際に学んでみて、「難しいな」と感じたことや「楽しい!」と思ったことは何ですか?
3年生になり、徐々に歯学に直結する授業が増えてきたため、ようやく歯学部に入った実感が湧いてきたというのが正直なところです。ただ、私は昨年実施された人体解剖の実習がとても印象に残っています。教科書では嫌というほど勉強しイメージも持てていると思って臨んだ実習でしたが、いざご遺体を目の当たりにすると、想像をはるかに超える驚きや感動がありました。このように机上の学習だけではなく、実際に手を動かし目で見て学ぶことができるのが歯学部での学びの魅力だと感じています。
ー歯学部生としての1日のスケジュールを簡単に教えてください。
朝9時から授業が始まり、すぐに出席確認があるため遅刻しないように気をつけています(笑)だいたいの授業や実習は17時までには終わるので、終わり次第部活動やアルバイトに向かっています。実習はランダムに決められた班ごとに行うことが多く、クラスの色々な人と関わることができるので良いなと思っています。また、試験や実習は日程、範囲、持ち物、など注意すべきことが沢山あるので、いつも助けてくれるクラスメートや先輩方には感謝の気持ちでいっぱいです。
ー大学生活で他の学部との交流やクラブ・サークル活動など、学業以外の趣味などがあれば教えてください。
歯学部準硬式野球部でマネージャーをしています。初めは部の雰囲気に惹かれて入りましたが、野球の詳しいルールやスコアの書き方を教えていただき、同期マネとともに日々奮闘中です。
夏は暑いし冬は寒い。中々気分が乗らない日もありますが、プレーヤーの成長に感動したり、面白くておしゃべりなマネージャーと一緒にいると、やっぱりこの部活が好きだなと感じます。
また、休みの日にも部活のメンバーとご飯を食べたり、出かけたりと、とても充実した日々を過ごしています。

歯学部準硬式野球部のメンバー
ー歯学部生だからこそできる特別な体験や、大きな可能性を感じたことを教えてください。
2年次に行われたプレポリクリでは、歯学部附属病院で実際にどのようなことが行われているのかを見学しました。そこには、歯科医師が患者さんを診療・治療するという当たり前の光景があったのですが、これまで患者側から見えていた医療現場を初めて医療人の目線で見ることになり、自然と緊張感や責任感が高まりました。
それと同時に、勤務されている歯科医師の先生方に対し、深い尊敬と憧れの念を抱き、私もあのように立派で魅力的な歯科医師になれるよう、勉学に励もうと強く思いました。
ー高校生に「歯学部ってこんなところだよ!」と伝えるなら、どこが一番の魅力だと思いますか?また、歯学部を目指すためにやるべきことがあれば教えてください。
「医療系に進みたくて、自分の手で患者さんのサポートがしたい」という学生にはぴったりの学部だと思います!また、学んだことが将来に直結するという点で、勉強するモチベーションが維持できるのも良いところだと思います。他の学部に比べて人数が少ないため、生徒同士の距離が近く、先生方とも気軽に話しやすい雰囲気なのも魅力です。
歯学部を目指すための心構えとしては、早い段階で受験勉強を開始し、応用レベルまで仕上げておくことと、一般入試以外にも受験の選択肢を広げておくことだと思います。実際、私は推薦入試で阪大歯学部に入学しました。もちろん、推薦入試のために時間を割くため、一般入試のための勉強時間は削られます。しかし、それまでにある程度仕上げておけば大きな影響は出ませんし、何より、“歯学部に入りたい”という自分の熱意が評価されるチャンスがあるので、本気で目指している人にとっては挑戦する価値が十分にあると思います。ただ、推薦入試があると知ったのは高校3年の春だったので、もう少し余裕をもって準備できたらよかったなと反省しています。
ー歯学部を卒業後の将来の夢や目標について、どんな考えがありますか?
入学当初は、弟が矯正治療を受けていた影響もあり、矯正歯科に興味を持っていました。しかし、プレポリクリでさまざまな診療科を見学し、実際に現場で働く先生方の生の声を聞く中で、補綴や口腔外科にも魅力を感じました。患者さんと直接関わりながら治療にあたる臨床医としての道を志す気持ちは変わりませんが、今後さらに多くの経験を積み、さまざまな人との出会いを通して視野を広げていきたいと考えています。自分の考えにこだわりすぎず、柔軟に進路を見つめ直しながら、将来の選択肢を広く持ち、様々な可能性を大切にしていきたいです。