再生歯科補綴学講座の伴晋太朗招へい教員、峯 篤史准教授らの研究グループは、大阪大学歯学部附属病院で大臼歯に装着されたCAD/CAM冠の予後を調査し、冠の脱離に影響を与える要因を、世界で初めて三次元デジタルデータと臨床データの両面から明らかにしました。

CAD/CAM冠117装置の臨床経過を調査した結果、かぶせ自体が割れたのは1装置、歯根が折れたのは1症例にとどまり、4年生存率は95.5%でした。14装置のかぶせが外れましたが、再装着後はいずれも良好な経過となりました。さらに、外れた症例を詳しく分析した結果、土台の形、かぶせの厚み、接着材の種類が脱離に影響していることが分かりました。特に、かぶせの厚みについては、厚いほど脱離しやすいことが判明しました。

本研究は、実際の臨床データと三次元デジタルデータの両面から大臼歯CAD/CAM冠の脱離原因を明らかにした世界初の報告です。本研究の結果から、歯をあまり削らずに白いかぶせ治療を行える、すなわち『より低侵襲なメタルフリー治療』が実現できる可能性が示されました。本成果は、2026年4月7日に英文科学誌「Journal of Prosthodontic Research」に掲載されました。
DOI:https://doi.org/10.2186/jpr.JPR_D_25_00149